純潔志願
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 02:49 UTC 版)
「結婚案内ミステリー風」の記事における「純潔志願」の解説
結婚の条件に“一切の肉体的接触をお断りします”と書いた修道女・江上恒子とその付き添いの修道院の院長が相談所を訪れる。恒子の唯一の血縁だった叔父が数年前に亡くなった時、売れば数億円になるとも言われるいくつかの山を残したのだが、相続には25歳まで待つことと、その時に結婚していることという条件付きだったため、書類上でのみ結婚させて、相続後すぐ離婚させてほしいのだという。最初はしぶっていた深田も、通常の2倍の金額を提示されたため依頼を受諾。普通の顧客をあてがうわけにはいかず、紘子は元恋人・冬木利春に事情を話し、快諾したため恒子と引き合わせて依頼はうまくいったかに思えた。しかし後日、冬木と飲み直した紘子は帰り道で見知らぬ大男に拉致されてしまう。そして相談所には、「江上(恒子)を預かった」という脅迫状が届いたと、当の恒子と院長が駆け込んでいた。自分を拉致した大男・熊谷が仲間に責め立てられるのを見て、恒子と間違えて拉致されたことは紘子もすぐに気付いた。熊谷は、罵倒され続けるのをかばってくれた紘子に対し、今回の事件の黒幕が、恒子の相続を担当している弁護士・那倉清一と、町の税金を横領し、埋め合わせのために恒子の財産を狙っているという町長であると打ち明ける。一方、なんとか紘子を助け出そうと画策する深田や恒子らは、横領した町長を追って上京してきたという百瀬和彦に出会い、一緒にアジトへと向かう。 江上 恒子(えがみ つねこ) 24歳の修道女。洗礼名:マリア。のっぽでひょろりとしており、顔立ちはやや面長。 院長 恒子がいる修道院の院長。60歳近い夫人。小柄ながら顔の色つやは良く、かくしゃくとしている。 冬木 利春(ふゆき としはる) 2年前に紘子が付き合っていた元恋人。紘子より2つ年上の24歳で、中規模の商事会社に勤めるサラリーマン。出身高校が同じで、紘子が短大を出た時に結婚を申し込んだが、社会で働いてみたかった紘子が断った。 那倉 清一(なくら せいいち) 江上恒子の財産管理をしている弁護士。メガネをかけた秀才型だが、青白い顔に冷たい眼をしている。町長と繋がっている。 町長 見るからに酒好きな赤ら顔の男。自身の横領の埋め合わせをするため、江上の財産を狙っている。 熊谷(くまがい) 町長の秘書をしている大男。融通のきかない石頭で力持ちだが、小さな気の弱そうな目をしている。町を人一倍愛しており、町長に言われて紘子を拉致するが、自分をかばってくれた紘子に冷たく接しきれず、縄を緩めたり計画を話したりしてしまう。 百瀬 和彦(ももせ かずひこ) 恒子と同じ町の住人で元恋人。彫の深い顔立ち。町の税金を横領したのではないかと疑われている町長を追って上京してきた。
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