精神鑑定・起訴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 04:56 UTC 版)
本事件は神奈川県内で発生した事件だが、本事件は警視庁の高尾署が最後の被害者Iの捜索願を受理し、同事件を拠点に本事件を捜査して被疑者Sを逮捕。そして東京地方検察庁立川支部に本事件を送検し、同地検支部が東京地方裁判所立川支部へ起訴したため、本事件は同地裁支部で審理されることとなった。 東京地検立川支部が2018年4月2日付で、東京地裁立川支部へ被疑者Sの鑑定留置を請求して許可を受けたことから、警視庁高尾署捜査本部は翌2018年4月3日に被疑者の身柄を留置先の警視庁立川警察署から警視庁本部庁舎に移送した。その後、東京地検立川支部は同日から9月3日まで5カ月間にわたって被疑者Sを鑑定留置した上で、専門家が精神鑑定を行った。2018年9月3日に鑑定留置が終了し、被疑者の身柄は警視庁本部から再び高尾署に移送された。 精神鑑定の結果、東京地検立川支部は「被疑者Sには刑事責任能力が認められる」と判断したため、勾留期限となった2018年9月10日付で、被疑者Sを被害者9人全員に対する強制性交等殺人・強盗殺人などの罪状で東京地裁立川支部に起訴した。 当初の逮捕容疑は被害者9人全員に対する殺人容疑だったが、東京地検立川支部は「金銭・性的暴行目的による殺害が立証された」と判断したことから罪状を強盗殺人・強制性交等殺人などに切り替えて一括起訴に踏み切った。各被害者に対する罪状は以下の通り。 女性8人 - いずれも強盗・強制性交等殺人および死体損壊・死体遺棄の各罪状 男性1人 - 強盗殺人および死体損壊・死体遺棄の各罪状 被告人は起訴後に各報道機関との接見が可能となり、2018年9月11日、メディアの中で初めて勾留先・警視庁高尾警察署にて「金がありそうだから」という理由でNHK記者と接見したが、NHKからは金銭の要求を断られたため、事件の動機などについては語らなかった。同年9月14日に接見した時事通信社記者に対しては、「食欲を満たすため」に1回に差し入れできる限度額の3万円を要求したほか、さらに同年9月18日に接見した朝日新聞社記者・高島曜介に対しても食費の差し入れを求めた。時事通信社・朝日新聞社(高島)ともに記者は金銭の提供を拒否したが、被告人は高島との接見の際には金銭提供を断られると「やっぱりダメか」と苦笑しつつも、事件と関係ない内容の雑談には応じた。
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