第2部・ファウンデーションによる探索
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 04:26 UTC 版)
「第二ファウンデーション」の記事における「第2部・ファウンデーションによる探索」の解説
ミュールの死後、再独立を果たしたファウンデーションは新しい時代を迎えていた。大衆は危機に際して第二ファウンデーションを頼りにした。さらに他者の精神を意のままに操る能力を持つ第二ファウンデーションが第二銀河帝国の支配層になるのではないかと危惧し、危機感と反抗心を持つ者も出てきた。一方、第二ファウンデーション側でも、ミュールへの対処によって存在の一端を現してしまったことで、セルダン計画が水泡に帰することが危惧されていた。その危惧をあらわにする「学生」に対し、第一発言者は、「ある計画が遂行中だ」と教え諭してなだめる。 反第二ファウンデーション運動のリーダーにしてベイタの息子であるダレル博士は、第二ファウンデーションの資料を集めるため、惑星カルガンに図書館員のホマー・マンを送り出すが、興味を持ったダレル博士の娘アーカディが勝手について行ってしまった。ミュールの遺命で封印されたミュールの宮殿に入って資料を調べるため、アーカディはカルガンの支配者ステッティン卿の愛人カリアを説き伏せる。しかし話を聞いたステッティン卿は、自らの手で第二銀河帝国を復興させることを夢想し、さらにファウンデーションの英雄ベイタの孫娘であるアーカディを己のものにしようとする。カリアの手によって脱出したアーカディは宇宙空港で捕まりかけたが、惑星トランター農協の代表プリーム・パルヴァー夫妻に助けられ、一緒にトランターへ向かう。 その後、ついにカルガンとファウンデーションの間に戦争が起きる。不利な位置にあるファウンデーション側は連敗を喫したが、ついに自らの力で重要な戦闘に勝利する。やがて戦争が終わった後、ダレル博士らはアーカディから「円には端がない」という伝言を受け、第二ファウンデーションがターミナスにあることをつきとめ、さらに彼らの力を封じる機械の開発にも成功し、構成員を捕らえることに成功した。ファウンデーションは自らの力で、第二ファウンデーションにも勝利したのであった。 しかし、それもまた第二ファウンデーションの策であった。ファウンデーションが自助努力で、自分たちの力だけで、そう信じて危機を乗り越えて発展していくことこそが、セルダン計画の鍵であった。そのためには第二ファウンデーションはあくまでも姿を隠して裏方に徹し、見つけられ滅ぼされたふりをすること、そして捨て駒として構成員を切り捨てることさえ辞さなかった。そして最後に、第二ファウンデーションの第一発言者と「学生」の対談の中で、第二ファウンデーションの本当の位置が語られる。第一発言者が銀河を見上げながら、セルダンの残した「星界の果て」という言葉の意味に想いを寄せるところで、物語は一旦終了する。
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