礼砲の数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 03:01 UTC 版)
礼砲の数は、受礼者の等級によって異なり、一般的には次の通りであるが、国によっては細部に差異があることもある。なお、受礼者としては主に外交官、将官等が想定されている 元首(天皇・国王・大統領など)、皇族、国旗 21発 副大統領、首相、国賓 19発 閣僚、特命全権大使、大将(統合・陸上・海上・航空幕僚長) 17発 特命全権公使、中将(陸・海・空将) 15発 臨時代理大使、少将(陸・海・空将補) 13発 臨時代理公使、総領事、准将11発 領事 7発 礼砲の習慣が行なわれるようになった当初は、礼砲は奇数、弔砲は偶数という慣例があっただけで、発射数に制限はなく、際限なく発射されていた。王政復古した直後のイギリスでは、苦しい財政事情の中で海軍の再建と拡充を行なわなければならなかった。そこで1675年、当時の海軍本部書記官長サミュエル・ピープスが経費節減の一環として礼砲の発射数を規定し、最大発射数を21発とした。この時定められた発射数が現在に至るまで踏襲されている。なお、礼砲実施中はマストに相手国の国旗や軍艦旗を掲揚する。礼砲射撃の間隔は、5秒ごとが標準とされ、自衛隊の実施要領でも3から5秒とされている。 イギリス王室の特に重要な行事においては、「62発の礼砲」が用いられる。礼砲隊はロンドン塔と市内の王立公園(ハイドパークまたはグリーンパーク)の二箇所に配置される。通常の21発(皇礼砲)に続いて、20発(ロンドン搭と王立公園のためにそれぞれ20発)、さらに21発(王都ロンドンのために)、計62発となる。
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