目録と概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 14:02 UTC 版)
先行作品に関する情報は、内田道夫訳 中国古典文学大系 39 『西湖佳話(抄)』解説 p.493-497 、古勝正義 『西湖佳話と陳淏』 p.3-8 等による。 卷之一 葛嶺仙蹟:西湖畔に庵を結んで、『神仙伝』『抱朴子』を著したとされる西晋・東晋時代の仙人葛洪の物語。 卷之二 白堤政蹟:唐代の詩人で杭州刺史に左遷された白居易が、西湖の治水に腐心し築いた白堤(中国語版)にまつわる故事。 卷之三 六橋才蹟:杭州の知州に左遷された宋代の詩人蘇軾が湖中に長堤を築き、六つの橋をかけた故事。田汝成(中国語版) 輯撰 『西湖遊覧志余』による。 卷之四 靈隱詩蹟:唐代詩人駱賓王の物語。田汝成『西湖遊覧志余』による。 卷之五 孤山隱蹟:宋代林逋の物語。 卷之六 西泠韻蹟:南朝斉時代の名妓蘇小小(中国語版)の生涯。西泠橋のたもとに蘇小小の墓碑がある。 卷之七 岳墳忠蹟:宋代の名将岳飛の物語。現存する長編:『説岳全伝』は1870年刊の2種であるが、この作品がそれらの摘録である可能性はない。 卷之八 三台夢蹟:明代于謙の物語。明の孫高亮 『于小保萃忠全伝』を要約したもの。 卷之九 南屏醉蹟:南宋の破戒僧道済(済公)の物語。済公に関する小説はいくつもの刊本があるが、古勝正義は20回本に関しては西湖墨浪子偶拈『済顛大師酔菩提全伝』が原刻本であり、この西湖墨浪子は古呉墨浪子と同一人物でありその摘録であると推定している。 卷之十 虎溪笑蹟:宋代の僧辨才と蘇軾との交情の故事。 卷之十一 斷橋情蹟:文世高と劉秀英の才子佳人小説風の物語であるが、先行作品が見当たらないため、古勝正義はこの作品を墨浪子の創作と見なしている。 卷之十二 錢塘霸蹟:五代十国時代の鎮海節度使銭鏐(せんりゅう)が創建した呉越国の物語。 卷之十三 三生石蹟:唐代の圓澤和尚の物語。田汝成 輯撰 『西湖遊覧志』による。 卷之十四 梅嶼恨蹟:馮小青の物語。煙水散人『女才子伝』巻1 小青篇 の微改作。 卷之十五 雷峰怪蹟:南宋白蛇伝の物語。馮夢竜の警世通言 第二十八卷 白娘子永鎮雷峰塔の再録で、異同は僅かである。 卷之十六 放生善蹟:明代の高僧蓮池の物語。
※この「目録と概要」の解説は、「西湖佳話」の解説の一部です。
「目録と概要」を含む「西湖佳話」の記事については、「西湖佳話」の概要を参照ください。
- 目録と概要のページへのリンク