発展と改修
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 09:09 UTC 版)
本車は、当初生産された車両に加えて追加生産が行われ、追加生産された車両からは前線での陣地構築の即応性を考慮に入れて排土板を標準装備とし、水上浮上航行用の防水スクリーンが標準装備された。追加生産車の登場以降、便宜上初期生産型は「A型」、追加生産型は「B型」と呼称されることになった。排土板と水上浮航装置は、B型の生産開始以降A型にも順次追加装備されており、改修後のA型とB型の外観にはほとんど差がない。 1983年からは各部を改修したC型の開発が行われており、翌1984年には改修試作車が完成し、既存の車両への改修作業が進められた。C型は、砲手用照準器のレーザー測遠機をSIMRAD社製のNd-YAG レーザー測遠機に変更し、射撃統制コンピュータをセンチュリオン中戦車の改良型と同じものに換装している。ディーゼルエンジンを出力290hpのデトロイトディーゼル社製の6V-53T V型6気筒液冷ターボチャージドディーゼルエンジンに換装し、変速機もボフォース社製自動変速機(前進3段/後進3段)に換装している。車体上面にはリラン照明弾発射器が増設され、車体側面に容量22リットル/個の軽油タンクを複数装着することで構成された増加燃料庫兼用のサイドスカートを装着し、車体前端に対HEAT弾用の柵状装甲を装備する事により生残性の向上を図っている。A型およびB型の全車両はC型へと改修されている。 C型を更に改良したものとして、運用ソフトウェアを新規更新し、全天候対応型サーモグラフィー式暗視装置を搭載したD型が開発され評価運用されたが、制式採用および既存車両への改修はなされなかった。一両のみの試作車は「スウェーデン陸軍機甲部隊博物館」で展示されている。
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