射撃統制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 01:15 UTC 版)
射撃統制とは、目標に対して効果的な射撃を行うために,観測具,照準具,測定具などの器材を用いて,目標の捜索・探知・捕捉・追尾から弾丸を発射するまで,人員及び火器を含めた器材の一連の動作をまとめること、とされる。 移動目標に対して火器システムで交戦する場合、一般に次の6つの段階を経ることになる。 目標の捜索(search)、探知(detection) 敵味方の識別(identification) 目標の捕捉(acquisition)、追尾(tracking) 未来位置修正角(prediction angle)の算定 火器の軸線(weapon line)の設定(射線の付与) 射撃 このうち、「目標の捜索・探知」から「未来位置修正角の算定」までが射撃統制の基本要素である。また射線の付与まで包括する場合や、更に射撃に関して、その時間や弾量、弾丸の爆発を制御する場合もある。更には、射撃後にその効果を評価し、次の射撃に反映する場合もある。 また友軍の他の機体・艦艇と連携して「目標の捜索・探知」や「目標の捕捉・追尾」を行なうことで、誘導距離を延長したり、自システムの被探知性を下げたりする方法がある。LOR(Launch on Remote)は、他センサで探知した情報を受けてミサイルを発射し、自システムの覆域に入れば自らの射撃管制レーダーで誘導するものである。EOR(Engage on Remote)は、他センサで探知した情報を受けてミサイルを発射し、自センサではなく他センサの情報を基に引き続き誘導するものであり、自らはレーダー照射を行わないため目標からの探知性を下げることができる。
※この「射撃統制」の解説は、「射撃統制システム」の解説の一部です。
「射撃統制」を含む「射撃統制システム」の記事については、「射撃統制システム」の概要を参照ください。
- 射撃統制のページへのリンク