発展と批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/10 22:02 UTC 版)
「Robot Operating System」の記事における「発展と批判」の解説
ROSは欧米の学術分野を中心に注目を集め、他のロボット用フレームワークに比べて急速にユーザ数を伸ばした。サービスロボットを対象として開発が始まったROSだが、産業用ロボットに利用する動きも見られるようになった。ROS-Industrialプロジェクトが立ち上がり、2012年1月にはROS-Industorialの公開リポジトリが開設された。 一方で、iRobot社のCEOであるコリン・アングル (Colin Angle) は、ロボットの主要ソフトウェアをオープン化するROSのアプローチは、これまで築き上げてきた重要な知的財産に他国が便乗することを許してしまうと指摘した。彼は、ロボット産業にとってROSは危険な存在で事業の収益化に有害であると批判し、今すぐROSをクローズドにすべきと主張した。同じ頃、ワシントン大学の研究グループがソフトウェアにROSを用いた手術ロボットの研究プラットフォーム「Raven-II」を開発し、他大学の研究者らの利用も始まった。これに対して、インテュイティヴ・サージカル社が開発した手術ロボット「da Vinci」の特許に関して法律上の問題が指摘された。 ウィローガレージ側は、ロボティクス分野においてもウェブ開発におけるLAMPのような基盤が必要であり、それがROSであると主張した。さらに同社は、Apacheソフトウェア財団のような非営利団体の設立を検討していると表明した。この非営利団体は、寄付を集めて開発者のコミュニティを組織し、独立してROSの管理・維持を行うことを意図したものだった。
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