病理学からの発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 06:52 UTC 版)
医学の分野において、精神疾患患者の治療という応用的な要請から、疾患の原因となる精神の構造の解明を試みる精神病理学が起こった。 精神分析 戦闘神経症 米国ではベトナム帰還兵の中に精神疾患となる人が多数出て社会問題となった。特に快楽殺人などセンセーショナルな事件が起こったため、広義の精神疾患が広く社会に認知されるとともに、「PTSD」などの概念が確立し、研究が急速に発展した。 1970年代より精神疾患に対する薬物療法の研究が進み、統合失調症・双極性障害に著効を顕した。これは神経細胞における受容体を介したシグナル伝達研究と並列に進展し、てんかん治療での外科的病巣切除とあわせて精神病理学を生理学と結びつける土台が作られた。 高齢化が現実の問題となった1980年代から1990年代以降、認知症に関する研究も数が多くなった。この分野でも神経の可塑性減少や細胞死など生理学的知見と密接に対応をつけた上で研究が進んでいる。
※この「病理学からの発展」の解説は、「心理学」の解説の一部です。
「病理学からの発展」を含む「心理学」の記事については、「心理学」の概要を参照ください。
- 病理学からの発展のページへのリンク