由来と端緒とは? わかりやすく解説

由来と端緒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/12 03:07 UTC 版)

猟官制」の記事における「由来と端緒」の解説

選挙によって政権獲得すると、政権運営必要な公職政権支持派固めるため、しばしば公務員の入替が行われた。それは公職あたかも狩猟獲物(スポイルズ)のように扱っていることを皮肉ったアメリカ上院議員ウィリアム・マーシー命名したと言われている。 もっとも、当時において猟官制は、必ずしも売官制情実主義のように罪悪視されていたわけではなく、むしろ絶対王政的・中集権的な官僚制から近代民主主義防衛し政治における民主的正統(正当)性を確保するために必要な制度であると考えられた点に留意する必要がある絶対王政においては国家最高責任者である国王がその側近重要な公職任じて行政担当させることによって、自己の思い通り政治行って国民強力な指導性を発揮するためには、ときとして圧政を敷くことすら当然視されていた。市民革命経て政党政治獲得した政党指導者たちは、官僚国民直接的な監督下に置かれていないことを危険視し、国民意思反映した選挙勝利して政権獲得した政党与党)が認めた官僚以外は排除して自党支持者広く公職開放することによって、選挙によって示され国民意思沿った行政実行される考えたのであるまた、政権政党にしてもこうした仕組みの方が政権発足後の政権運営においても、また次期選挙向けて支持者対策としても有利であったことは言うまでもないまた、当時行政において複雑な専門的知識を必要とする分野限られており、職務対す専門性欠如よりも特定人物の公職在任長期化することによる行政硬直化の方が問題視されていたという事情もあった。 ただし、民主主義支持者全てがこれを支持していたわけではない初代アメリカ合衆国大統領であったジョージ・ワシントンは、公職党派的支配を受けることによって特定の人々だけがその恩恵あずかり行政公平性喪失することに危惧抱いており、むしろ政党そのもの否定的な考え方抱いていた(実際にワシントン政権下のアメリカでは王党派急進的民主派が政治の舞台から排斥され結果民主主義国ありながら実態連邦党フェデラリスト)の保守的共和主義者による事実上一党制が採られていた)。

※この「由来と端緒」の解説は、「猟官制」の解説の一部です。
「由来と端緒」を含む「猟官制」の記事については、「猟官制」の概要を参照ください。

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