田村律之助顕彰会
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律之助の功績は、これまでに2度忘却されたことがある。1度目は戦時体制下の作付統制によるビール麦栽培が激減した時期で、律之助像は金属回収により供出されてしまった。その後、ビール麦栽培が復興する中で1951年(昭和26年)の律之助像再建、1968年(昭和43年) の明治百年記念栃木県農業先覚者顕彰を通して再び顕彰する機運が高まったが、2000年代には律之助や律之助の像について知っている人は、地元でも稀な存在になった。 こうした中、栃木市が推進する「ふるさと学習」の一環で律之助の母校・知新館の後身にあたる栃木市立大平南小学校では、5年間にわたり総合的な学習の時間を使って律之助を取り上げてきた。これを契機として学校関係者が呼びかけ、大平南ブロック(大平南小学校・大平中央小学校・大平南中学校)のPTA、学校運営協議会、読み聞かせボランティアなどが連携し、律之助生誕150年記念に2017年(平成29年)6月25日に田村律之助顕彰会が発足した。同会はビール麦栽培体験、クラフトビール(「律之助物語―麦秋―」・「律之助物語―麦処―」)の醸造・販売などの活動を通して律之助を顕彰している。「律之助物語―麦秋―」は、顕彰会がろまんちっく村クラフトブルワリーと2017年(平成29年)から2年かけて完成させたクラフトビールであり、ふるさと納税の栃木市の返礼品の1つとなっている。2020年(令和2年)には前年の台風19号による原画水没、新型コロナウイルス感染症の流行による出版交渉の停滞を乗り越えて、漫画『田村律之助物語』を発刊した。制作には、栃木市出身のイラストレーター・桜祐が参加した。
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