生体内での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 04:49 UTC 版)
グリシンは様々な生体物質の原料として利用されている。一部を以下に示す。 コラーゲン コラーゲンタンパク質のペプチド鎖を構成するアミノ酸は、"―(グリシン)―(アミノ酸X)―(アミノ酸Y)―" と、グリシンが3残基ごとに繰り返す一次構造を有する。この配列は、コラーゲン様配列と呼ばれ、コラーゲンタンパク質の特徴である。 ポルフィリン 動物においてはグリシンおよびスクシニルCoAからアミノレブリン酸合成酵素(EC 2.3.1.37)の作用でアミノレブリン酸が合成され、これを原料にポルフィリンが合成され、ヘムとして利用される。 グルタチオン グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンが、この順番でペプチド結合したトリペプチドである。生体内で抗酸化物質として機能する。 クレアチン アルギニンとグリシンから、グリシンアミジノトランスフェラーゼ(EC 2.1.4.1)、グアニジノ酢酸-N-メチルトランスフェラーゼ (EC 2.1.1.2)、クレアチンキナーゼ (EC 2.7.3.2)の作用により、クレアチンリン酸として合成される。この反応は腎臓と肝臓にて行われる。クレアチンは、筋肉中に存在しエネルギー源として貯蔵される。 プリン体の原料 グリシン開裂系により生成された5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸から10-ホルミルテトラヒドロ葉酸が生成され、DNAであるアデニンやグアニンのプリン体の生合成で2個所のホルミル化の反応に関わっている(詳細は10-ホルミルテトラヒドロ葉酸を参照のこと)。 ヘムの原料 ヘムは、ヘモグロビンの構成要素の1つである。ポルフィリンとヘムの生合成の律速酵素は、グリシンとスクシニルCoAがδ-アミノレブリン酸へ縮合することを媒介するアミノレブリン酸シンターゼ(アミノレブリン酸合成酵素)(Aminolevulinic acid synthase)(EC 2.3.1.37)である。アミノレブリン酸シンターゼは、ミトコンドリア内に所在する。アミノレブリン酸の生成がヘム合成の第1段階の反応である。
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生体内での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 16:09 UTC 版)
特にグルコース(ブドウ糖)は生体にとって重要なエネルギー源である。
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