生体内での作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 07:28 UTC 版)
塩の主成分である塩化ナトリウムは水溶液中ではナトリウムイオン(Na+)(陽イオン)と塩化物イオン(Cl−)(陰イオン)に解離する(電解質)。細胞においては主に細胞内液へK+とHPO2−4が、細胞外液へNa+とCl−が偏るように分布する。 ナトリウムイオンは 体液の量の調整及び浸透圧の調整 神経の興奮作用(イオンチャネルによって細胞外のナトリウムイオンと細胞内のカリウムイオンが交換され電気的変化が信号となる) 筋肉の収縮作用(イオンチャネルによりナトリウムイオンが筋細胞に取り込まれ活動電位を生じカルシウムイオンを放出させ筋肉を収縮させる) 酸塩基平衡を保つための緩衝作用 腸からのアミノ酸の吸収・グルコースの吸収(ナトリウム依存性グルコース共輸送体) 塩化物イオンは 体液の量の調整及び浸透圧の調整 胃酸の分泌(H+(水素イオン) + Cl−(塩化物イオン)の水溶液で塩酸となる) 酸塩基平衡を保つための緩衝作用 などの働きをし、どちらも必須ミネラルである。塩化ナトリウムが過度に不足した場合上記の作用が正常に働かなくなる症状が発生する。 脱水 ・消化液の不足からの食欲の減衰 ・脱力感 ・筋肉の痙攣 ・嗜眠、精神障害、脳機能障害、昏睡
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