アミノレブリン酸シンターゼとは? わかりやすく解説

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アミノレブリン酸シンターゼ

(アミノレブリン酸合成酵素 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/19 15:31 UTC 版)

アミノレブリン酸合成

アミノレブリン酸シンターゼ(Aminolevulinic acid synthase)とは、グリシン転移酵素 EC 2.3.1.37スクシニルCoAを基質、ピリドキサールリン酸補酵素として5-アミノレブリン酸を合成する酵素である。ミトコンドリア内に所在する[1]

ヘム合成の第1段階の反応である。ヒトにおいてはアミノレブリン酸シンターゼの転写は、と結合していないポルフィリン中間体の蓄積を防ぐために、ポルフィリンとの結合要素である Fe2+ の存在の有無によって厳密に管理されている。体内には2種類のアミノレブリン酸シンターゼが存在する。1つは、赤血球前駆細胞で発現し、もう1つは全身で発現するものである。赤血球の形成は、X染色体上の遺伝子に記述されているが、もう1つは3染色体の遺伝子上に記述されている。X染色体に関連した鉄芽球性貧血は、X染色体上のアミノレブリン酸シンターゼの遺伝子の変異によって起こるが、もう1つの遺伝子の変異は何の疾患も発生させない。

アミノレブリン酸シンターゼは、補因子であるピリドキサールリン酸とともにグリシンからカルボキシル基を離脱させ、スクシニルCoAからCoAを離脱させ、分子中の4番目の炭素上のアミノ基を意味するδ-アミノレブリン酸を形成する。

δ-アミノレブリン酸からプロトポルフィリンIXまでの生合成経路

脚注

  1. ^ 田村藍, 安然, 大西裕子, 石川智久、「ポルフィリン生合成とヘム代謝におけるヒトABCトランスポーターの役割」『日本薬理学雑誌』 2007年 130巻 4号 p.270-274, doi:10.1254/fpj.130.270, 日本薬理学会

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