現在の影響力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/01 22:27 UTC 版)
「ジャーディン・マセソン」の記事における「現在の影響力」の解説
ジャーディン・マセソン・グループは、ウィリアム・ジャーディンの死後、甥であるウィリアム・ケズウィックの子孫によって運営され、その影響力は今なお健在である。現在でも国際コングロマリットとして香港を中心に中国・シンガポール・アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア・中東・アフリカの一部で活発に展開しており、香港では香港政庁に次ぐ就業者数を誇っている。 銅鑼湾など香港の主要な土地の多くは19世紀前半に英国植民地政府によってジャーディン・マセソンへと払い下げられたために、香港のランドマークには「渣甸橋(Jardine's Bridge)」、「勿地臣街(Matheson Street)」、「渣甸街(Jardine's Bazaar)」、「渣甸坊(Jardine's Crescent)」、「渣甸山(Jardine's Lookout)」や「怡和街(Yee Wo Street)」といった社名(中国語表記は怡和洋行)や創業者(人物名のジャーディンに対する中国語表記は渣甸)にちなむ名前が付いたものが多い。 19世紀から20世紀にかけて幾度もの内部改革を実施したが、1947年に秘密トラストによって一族経営が強力になった。長くイギリス系による経営が続いてきたが、1980年に長江実業を率いる李嘉誠が敵対的買収を仕掛け、持ち株比率が約30%に達し、筆頭株主になったこともある。その後、李嘉誠はジャーディン・マセソン社の関連会社であるホンコン・ランドに売却している。 1984年、登記簿上の本社をタックス・ヘイヴンとして有名なバミューダ諸島・ハミルトンに移転。(ヘッドオフィスは香港・ジャーディン・ハウス) 1988年、持株会社制度を導入し、関連会社を含め大幅な改組を実施。ケズウィック・ファミリーがロンドンの持株会社を支配し、ロンドン証券取引所とシンガポール証券取引所で上場。現在の持株会社の会長(別称:大班)は、ケズウィック・ファミリー6代目当主のヘンリー・ケズウィック。兄弟のサイモン・ケズウィック(Kwik Save社元代表)が7代目になる予定。同社の組織構造はほぼ完全に変わったが、ウィリアム・ジャーディンの一族が秘密トラストと共同株主による複雑な株式持合いにより企業支配を続けている。 近年ではマンダリン・オリエンタルホテル等の経営で知られる。
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