王位継承の儀式とレガリア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 17:33 UTC 版)
神話や宇宙論、宗教や伝統的な信仰に支えられた「神聖なる王」が制度化するために重要なのが王位継承の儀式である。王位継承は、多くの場合、単に統治者としての任務の継承ではなく人が神に変わる経過をたどり、秘儀を含んだ儀礼として劇化される。それは人格の変換を意識される伝統的な通過儀礼といくつかの面で共通点を有しており、人としての死あるいは一定期間の隔離や隠遁、次いで王権のレガリアを身につけた王としての再生、そしてそれを公衆に披露するという一連の儀式として行なわれることが多い。その意味から、王権の永続性は王のレガリアによって象徴されることが多いといえる。 ヨーロッパの王権に見られる王冠・王笏・宝珠、西アフリカのアシャンティ王国の「黄金の床几」、日本の天皇制における「三種の神器」、中国の歴代皇帝に伝えられてきた伝国璽、セイロン島(スリランカ)における仏歯などはいずれもレガリアとみなされる。東アフリカのバントゥー族系の諸王国では王権のレガリアは太鼓であった。また、『アーサー王物語』ではエクスカリバーと称するレガリアが登場した。
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