独立支援システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 23:13 UTC 版)
シンケールスでは自社で働く菓子職人が独立しやすいシステムを構築している。一般にケーキ・菓子職人は10-15年ほど修業した後に独立することを夢見るが、実際の店舗経営の現実は厳しく、独立をためらったりあきらめたりする者も多い。創業者の樫山誠昭自身、洋菓子会社の経営に30年以上携わり多くの菓子職人の苦労を目の当たりにしてきた。独立すれば菓子製造だけでなく、人事、経理、資金調達などをすべて自分自身でこなす必要が生じるため、非常な苦労が伴う。しかも経営的に困難な状況にも多く直面し夢破れるものも多い。こうした基本的な問題を解決すべく、樫山が考えたのが社員向けの「独立支援システム」であった。社員はローンを組み2階建ての不動産を購入、1階を店舗兼工場とし、2階を自宅とする。シンケールスが店舗賃貸料を負担するというものだ。これにより独立開業者はローン返済が確実となり、引退後の住まいも確保され、安心して独立できる。 また、ファクトリーシングループとして看板を掲げることでブランド力を生かせ、グループ内の独立起業者同士が共同で原料を仕入れたり、情報や技術の交流を行うことでネットワークが生じる。樫山が最終的に目指すのは、こうした職人への支援を通じ、神戸の洋菓子業界全体の底上げと活性化であると述べている。
※この「独立支援システム」の解説は、「シンケールス」の解説の一部です。
「独立支援システム」を含む「シンケールス」の記事については、「シンケールス」の概要を参照ください。
- 独立支援システムのページへのリンク