独立・開業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 22:39 UTC 版)
1928年4月、貯金をはたいて1928年型ビュイックのフェートン(幌型)の新車を4000円で購入して独立、京橋区木挽町(当時)の同業者「トンボ自動車」の車庫を間借りするいわゆる「同居営業」であった。昼間は川崎造船所の専属として、夜は待合や旅館を対象に営業した。客の荷物をホームまで運んだり、切符の手配などの雑用を引き受けるなど、営業努力を惜しまなかったことから業績は順調で、年末には同じビュイックのセダンも購入、運転手を雇って経営者の立場になった。 1929年6月には木挽町において「川鍋自動車商会」を設立した。1931年6月には、折からの昭和恐慌による業績不振を打破すべく、手持ちの大型車6台(ハドソン3台、ハップモビル2台、スチュードベーカー1台)を全て売却して小型のプリマス10台に買い替え、大型車の半額の料金で営業する奇策に打って出て成功した。1934年7月には箱根で6台による夏季営業開始、1936年4月には初めて制服・制帽を制定、業界内では異例の早さで複式簿記を導入し管理面を整備するなど新しい試みを果敢に実行し、川鍋自身が陣頭指揮で配車に心を配り得意客を定着させたこともあって、東京のハイヤー業界では一目置かれる存在に成長した。(当初はハイヤー専業、タクシー営業は1940年に開始)
※この「独立・開業」の解説は、「川鍋秋蔵」の解説の一部です。
「独立・開業」を含む「川鍋秋蔵」の記事については、「川鍋秋蔵」の概要を参照ください。
独立開業と同じ種類の言葉
- 独立開業のページへのリンク