犯人隠避での逮捕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 01:31 UTC 版)
2010年には京都地検次席検事に就任したが、大阪地検特捜部当時の部下であった前田恒彦が大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件において証拠隠滅の罪で、同年9月21日に逮捕された後、大坪は元特捜検事の最高検察庁公判部長・吉田統宏から任意の取り調べを受けた。当初は「あんなんが最高検の調べか」などと余裕を見せていたが、同年10月1日午後8時半に大阪高等検察庁総務部付に異動した後、およそ1時間後の午後9時47分に大阪高検庁舎内で逮捕された。容疑は、犯人蔵匿の罪であり、前記事件の捜査において、主任検事の前田が故意に証拠の改ざんを行ったことを知りながら、これを隠したとするものである。 その後、大阪地方裁判所の決定を得て、大阪拘置所で勾留され、自宅や京都地検の次席検事室の捜索が行われた。逮捕後に接見した弁護士に対しては「(自分が前田前検事に)プレッシャーを与えてこんなことになったのなら、本当に申し訳ない」と述べたと報道された。大坪は「手違いとの報告を受け、上司にもそう伝えた」と主張したが検察は受け入れず、最高検が世論対策として是が非でも起訴に持ち込もうとしており、(検察側の情報に基づく)報道やかつての部下達の裁判証言は自分以外の責任を軽くしようとする意図を感じたと回想している。 同年10月21日付に大阪地裁に起訴され、その後、同日付で柳田稔法務大臣から懲戒免職の処分が発令された。 2012年3月30日、大阪地裁は大坪に懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。大坪はこの判決を不服として、同日、大阪高等裁判所に控訴した。しかし大阪高裁は、2013年9月25日、大坪の控訴を棄却。大坪らは上告を断念して、判決が確定した。
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