犯人逮捕と処分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 19:29 UTC 版)
「葉山御用邸放火事件」の記事における「犯人逮捕と処分」の解説
2月5日、神奈川県鶴見警察署に一人の男が出頭し、緊急逮捕された。犯人は20歳の会社員Tで精神分裂症(統合失調症)の病歴を有していた。 犯人Tは事件当日、友人と遊んだ後にパチンコをやり、所持金が少なくなってしまった。そこで葉山町在住の叔母から借金をしようとしたが不在であった。そのとき、以前目にした「葉山御用邸」に興味を持ち、中に入って金目のものがあったら失敬しようと思い立ち、御用邸に忍び込んだ。 犯人Tはベッドのある部屋(御座所)からソファーカバーを持ち出し、それをかけて仮眠した。その後、タバコを吸って帰ろうとしたが、金目のものがないことに腹を立て、「どうせこの建物も税金で出来たものだから、燃やしてもどうということはない」と思い立ち、マッチで火をつけて建物に着火させたという。 捜査当局は当初、犯人Tが新左翼活動家で反皇室闘争の一環としてのテロではないかと疑い、犯人の思想的背景を調べるため、犯人T宅の家宅捜索や犯人Tの会社同僚や知人に聞き込みを行うが、天皇に関することは一つも上がってこなかったという。 横浜地方検察庁は犯人Tに精神鑑定を行った結果、 心神喪失の状態にあるとされ不起訴処分にし、横須賀市内の精神病院に措置入院させた。 焼失した葉山御用邸は1981年に再建された。
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