犬種の選定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/09 01:35 UTC 版)
猟犬として使用される犬種は長い歴史の中で猟の目的に応じて品種改良が行われてきているため、その犬種が得意とする技能を習熟することが最も望ましいが、極論を言えばたとえ雑種や小型犬であっても猟に必要な技能を習得させることは可能である。 俗に云われる事としては、日本犬の様に立ち耳の犬は音に敏感で警戒に適した「聞き犬」、耳が垂れた洋犬は追跡に適した「嗅ぎ犬」であるとされており、脚が太く短い犬程咬み止めなどの格闘戦に有利で、逆に脚の長い犬の方が走る速度では有利であるとされる。 何れにせよ、特定の品種を選定する場合であっても、雑種を使用する場合であっても、子犬の段階から愛情を持って丁寧に指導を行うことが大切である。 なお、猟犬の成長にしたがって「猟犬として不向き」であることが露見してくる場合もある。特に大型動物猟用の猟犬の場合、狩猟中の負傷などが原因で獲物に対するトラウマが猟犬に生じ、その狩猟に使えなくなってしまうことも珍しくはない。こうした場合であっても安易にその犬を見放すような真似はせず、鳥猟や小型動物猟などの他の用途で使用してみる、他の猟を行うハンターや愛玩犬を求める里親を捜すなどして、その犬の可能性を最大限見出してやる努力が必要である。虐待や放棄を行うなどの行為は絶対に行ってはならない。 猟犬の猟能はその犬の産まれながらの適性であるため、性別の差などは本来はあまり重要ではないが、もしもオスとメスを共飼いする場合には、必要に応じて去勢や不妊治療などを行う必要もある。また、集団猟でオスとメスが混在する場合に備えて異性へ必要以上に興味を示さないような躾や、オス犬の多い狩猟グループにはメス犬(特に発情期の前後の個体)は連れて行かない等の配慮も必要になる。
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