犬種の起源と歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 08:34 UTC 版)
「グレート・ピレニーズ」の記事における「犬種の起源と歴史」の解説
紀元前7000年から8000年に現在のイランやイラク地域当たりで、ヤギや羊が家畜化されたと想像されている。グレート・ピレニーズは家畜を保護するために飼われ、数千年前からチベット高原で飼われる大きな犬、チベタン・マスティフの子孫だと言われている。紀元前1800年から1000年の間に、この大きな犬は西方へと移動する遊牧民やアジア系民族の侵略に伴われて徐々に中央・西アジアを西進し、紀元前6世紀頃にヨーロッパに到達したと推測されている。ヨーロッパの南西部、フランス南部とスペイン北部一帯のバスク地方と呼ばれるピレネー山脈の冷涼で険峻な環境が彼らにとって理想的だったので、その地でバスク人によって発展させられたと想像されている。 1669年にルイ14世の息子デュポン王子がピレニーズに夢中になり、宮殿の人々からも愛される犬種だった。1675年頃、ルイ14世が宮廷犬として愛玩したので、当時の流行犬となった。マリー・アントワネットはピレニーズを護衛犬として所有していた。中世から始まって19世紀中頃まで、この犬種はフランス王立法廷の公式犬としても用いられている。1850年に英国のビクトリア女王がピレニーズを所有していた。1885~86年に、最初のピレニアン・マウンテン・ドッグが英国のケネルクラブに登録され、クリスタル・パレスでお披露目された。フランス・ルルドのパスツール・クラブやオート・ピレネー・フランスは、犬種に対する関心を恒久化するために組織され、1927年にブリード・スタンダードを書いた。それは現在の規準に関するすべての基礎となっている。1933年2月に、アメリカン・ケネルクラブはグレート・ピレニーズを純粋犬種として公式に認知し、同年4月に、公認のドッグショーで単独犬種として認めた。グレート・ピレニーズが、ジャパン・ケネルクラブに初めて登録されたのは1961年である。
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