物理学・宇宙物理学からの批判とは? わかりやすく解説

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物理学・宇宙物理学からの批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:53 UTC 版)

哲学」の記事における「物理学・宇宙物理学からの批判」の解説

科学を語るとはどういうことか』の中で宇宙物理学者の須藤靖は、科学についての哲学的考察科学哲学)が、実際に科学と関係が無いことを指摘している。 「科学哲学科学断絶」私は科学哲学物理学者に対して何らかの助言をしたなどということは聞いたとがないし、おそらく科学哲学一般科学者はほとんど没交渉であると言って差し支えない状況なのであろう。 … 科学哲学者と科学者価値観の溝が深いことは確実だ二〇世紀生んだ最も偉大な物理学者一人であるリチャード・ファインマン述べたとされる有名な言葉に「科学哲学鳥類学者役に立つ程度にしか科学者役に立たない」がある。 … かつて私がこの言葉引用した講演をした際に、「鳥類学のためにやっているけでないし、科学哲学もまた科学のために存在するのではない」という反論もらったことがある確かに科学哲学科学のためのものである要は無い。 科学哲学が、この方法論果たし正しいのであろうかと立ち止まって悩んでいる間に、科学は常に前に踏み出してます。それでいいではないですか。科学哲学者が横からいろいろ言うけれども、科学者からは「耳を傾けるべき重要な指摘だろうか」と首を傾げるとばかり(たぶん、科学哲学者の皆さんから袋叩き遭うでしょうが)というのが、正直な印象です。 須藤は、哲学的に論じられている「原因」という言葉取り上げて、「原因という言葉具体的に定義しない限りそれ以上議論不可能です」 と述べており、「哲学者興味持っている因果の定義が物理学者とは違うことは確かでしょう」としている。科学哲学者・倫理学者伊勢田哲治は、「思った以上に物理学者哲学者のものの見え方違いというのは大きいのかもしれません」と述べている。 須藤によると、学問の扱う問題整理され分化したことで、科学と哲学それぞれ異な問題研究するようになった。これは「研究分野細分化そのもの」であり、「立派な進歩」だと須藤は言う。一方で伊勢田は、様々な要素含んだ大きな問題哲学的統一的に扱う、かつての天文学について言及した。「その後天文学ではその〔哲学的問題を扱わなくなりましたし、今の物理学でもそういう問題扱わない」と述べた伊勢田対し須藤は「その通りですが、それ自体に何か問題があるのでしょうか」と返した対談須藤は「これまでけっこう長時間議論行ってきましたおかげで意見違い明らかになったとは思いますが、果たして何か決着がつくのでしょうか?」と発言し伊勢田は「決着はつかなでしょうね」と答えている。

※この「物理学・宇宙物理学からの批判」の解説は、「哲学」の解説の一部です。
「物理学・宇宙物理学からの批判」を含む「哲学」の記事については、「哲学」の概要を参照ください。

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