科学と哲学とは? わかりやすく解説

科学と哲学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 00:57 UTC 版)

人工知能」の記事における「科学と哲学」の解説

科学を語るとはどういうことか』によると、学問の扱う問題整理され分化したことで、科学と哲学もそれぞれ異な問題研究するようになった。これは「研究分野細分化そのもの」であり、「立派な進歩」だと宇宙物理学者の須藤は言う。一方で科学哲学者・倫理学者伊勢田哲治は、様々な要素含んだ大きな問題哲学的統一的に扱う、かつての天文学について言及した。「その後天文学ではその〔哲学的問題を扱わなくなりましたし、今の物理学でもそういう問題扱わない」と述べた伊勢田対し須藤は「その通りですが、それ自体に何か問題があるのでしょうか」と返している。須藤次のようにも述べた。 「科学哲学科学断絶」私は、科学哲学物理学者に対して何らかの助言をしたなどということは聞いたとがないし、おそらく科学哲学一般科学者はほとんど没交渉であると言って差し支えない状況なのであろう。… 科学哲学者と科学者価値観の溝が深いことは確実だ20世紀生んだ最も偉大な物理学者一人であるリチャード・ファインマン述べたとされる有名な言葉に「科学哲学鳥類学者役に立つ程度にしか科学者役に立たない」がある。… かつて私がこの言葉引用した講演をした際に、「鳥類学のためにやっているけでないし、科学哲学もまた科学のために存在するのではない」という反論もらったことがある確かに科学哲学科学のためのものである要は無い。 科学哲学が、この方法論果たし正しいのであろうかと立ち止まって悩んでいる間に、科学は常に前に踏み出してます。それでいいではないですか。科学哲学者が横からいろいろ言うけれども、科学者からは「耳を傾けるべき重要な指摘だろうか」と首を傾げるとばかり(たぶん、科学哲学者の皆さんから袋叩き遭うでしょうが)というのが、正直な印象です。 須藤は、哲学的に論じられている「原因」という言葉取り上げて、「原因という言葉具体的に定義しない限りそれ以上議論不可能です」と述べており、「哲学者興味持っている因果の定義が物理学者とは違うことは確かでしょう」としている。伊勢田は、「思った以上に物理学者哲学者のものの見え方違いというのは大きいのかもしれません」と述べている。 対談須藤は「これまでけっこう長時間議論行ってきましたおかげで意見違い明らかになったとは思いますが、果たして何か決着がつくのでしょうか?」と発言し伊勢田は「決着はつかなでしょうね」と答えている。

※この「科学と哲学」の解説は、「人工知能」の解説の一部です。
「科学と哲学」を含む「人工知能」の記事については、「人工知能」の概要を参照ください。

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