科学での利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 13:36 UTC 版)
ガラスは非常に安定しており、特に広角撮影のための大判でも曲がったり歪んだりすることがないため、研究用品質での撮影ではフィルムに比べて圧倒的に優れていた。 しかし乾板の量子効率が約2%であるのに対して更に量子効率が高い、光に対する応答の線形性が良い、撮影や画像処理が容易であるといったいくつかの利点を持つ電荷結合素子 (CCD) に取って代わられ、この分野でも1980年代初めから顕著に減少している。それでもCCDは現在存在する最大のフォーマット(8,192×8,192ピクセルなど)でも多くの写真乾板の解像度に劣っている。このため現在天文学で使われているサーベイ観測用カメラではCCDチップを並べた大規模なアレイを使用せざるを得ない。またデジタルデータや(FITSなどの)データ形式の「寿命」についても不確定な点があるため、写真乾板の必要性も全くなくなったわけではない。 天体観測などの専門的な分野では1990年代まで用いられていた。
※この「科学での利用」の解説は、「写真乾板」の解説の一部です。
「科学での利用」を含む「写真乾板」の記事については、「写真乾板」の概要を参照ください。
- 科学での利用のページへのリンク