版本・注釈書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 09:43 UTC 版)
本書は本来、撰者楊衒之の書き方として、本文と自注との二構成であったのだが、現存最古の版本である如隠堂本(明時代)で、既に自注と本文が混じり合って区別がつかない状態になってしまっていた。よって、『四部叢刊三篇(如隠堂本影印)』や『津逮秘書』、『学津討原』等に収める版本も、極めて読解困難なテキストであった。そのため後世になってどう分けるかが問題になっている。 近代に入ると、諸家による校勘本が刊行され、その不便を補っていった。周祖謨による『洛陽伽藍記校釈』(北京:科学出版社、1958年)には、注釈も備わり、かつ読みやすい体裁であるとされ、中国古典文学大系日本語訳本の底本になっている。徐高阮による『重刊洛陽伽藍記』(1960年、台北、中央研究院)には詳細な校勘がついている。 近年の版本は、桑山正進ほか編『法顕伝・洛陽伽藍記・釈迦方志』(西域行記索引叢刊3、松香堂、2001年)
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