熱傷深度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 09:52 UTC 版)
皮膚は表皮と真皮からなる。熱傷の深さは皮膚のどの層まで損傷が及んでいるかで表される。 I度は、農作業、日光浴など、太陽への暴露によって起こり、最も外側の皮膚(表皮)が火傷した場合である。肌は、そのままであり、赤く、温かく、触ると痛い感じ、水疱はないか小さい。 II度では、皮膚の第2層である真皮まで達しており、非常に赤く、水疱があり、非常に痛く、腫れもある。一般に7cmより小さい場合軽症とする。これより大きいか、顔、目、関節など身体機能に関する部分を含んでいる場合、外観や機能の喪失の懸念のため医学的な注意が必要となるため、救急に行く。 III度では、皮膚のすべての層に達しており、皮膚は、黒や白くなり乾燥し、永久的な損傷を起こす可能性がある。大きさに関わらず、ただちに医師によって評価される。 深度傷害組織外見症状治癒期間瘢痕I度(EB:epidermal burn)表皮・角質層まで 発赤、充血 痛み、熱感 数日 残らない 浅達性II度(SDB:superficial dermal burn)表皮・有棘層、基底層まで 水疱、発赤、腫れ、湿潤 強い痛み、灼熱感、知覚鈍麻 約10日間 ほぼ残らない 深達性II度(DDB:deep dermal burn)真皮・乳頭層、乳頭下層まで 浅達性II度とほぼ同じだが、やや白くなる。 浅達性II度とほぼ同じだが、知覚鈍麻が著しい 2週以上 残る可能性有 III度(DB:deep burn)真皮全層、皮下組織、極度の場合は骨まで 白や茶色などに変色、ひどく焼けただれる、乾燥、壊死、場合により炭化 無痛、知覚なし 1ヵ月以上 ケロイドなどになり残る
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