湖水地方との出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 15:24 UTC 版)
「ビアトリクス・ポター」の記事における「湖水地方との出会い」の解説
ポター家は毎年夏になるとスコットランドの避暑地へ行き、3か月から4か月ほど過ごしていた。しかし、1882年に避暑地のオーナーが代わり家賃を値上げしてきたため、新しい避暑地を探すこととなった。一家はスコットランドを諦め、イングランド北部の湖水地方、ウィンダミア湖(英語版)の湖畔に建つレイ・カースル(英語版)という城のような大きな屋敷を借りることにした。これが後にポターと深いつながりを持つ湖水地方との最初の出会いとなった。作家として、また自然保護運動家としてのポターに大きな影響を与えたハードウィック・ローンズリー(英語版)にもこの時に出会っている。社交的な父、ルパートは常に客と会話を楽しんでいたが、その中に地区の教区牧師(英語版)であったローンズリーもいた。ローンズリーは牧師をつとめるうちに湖水地方の美しい自然を愛するようになり、ナショナル・トラストの前身である湖水地方防衛協会を準備しているところであった。18世紀に始まった産業革命が自然の破壊をもたらし、これに危機感を持った人々が自然を保護し次世代へ伝えようとする運動が起こり始めた時代であった。ローンズリーも危機感を持った人間の一人で、鉄道の敷設や大型四輪馬車道路の建設などに反対運動を起こしていた。ローンズリーが語る自然保護の理想にポターは賛同していった。父ルパートも大いに共感し、後の1895年にローンズリーらが設立したナショナル・トラストの第1号終身会員となっている。
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