清清しい

実用日本語表現辞典

すがすがしい

別表記：清々しい、清清しい

「すがすがしい」とは、爽やかで気持ちが良いことや心がさっぱりとするさまを意味する表現である。

「すがすがしい」とは・「すがすがしい」の意味

「すがすがしい」は漢字で「清々しい」または「清清しい」と書く。現代では主に爽やかで気持ちが良いという意味や心がさっぱりとするという意味で使用されている。他に躊躇いがなく思い切りが良いことや、物事が滞らずに進むことという意味もあるが、使用されることは少ない。「すがすがしい人」「すがすがしい朝」「すがすがしい気分」など、状態や様子を表す言葉として用いられる。すがすがしいは古語の「すがすが」に由来する。古語でもすがすがはさっぱりとして気持ちが良い様子のことを指し、そこに「水が澄みきる」という意味ももつ「清」の字があてられたとされる。清を重ねて使用することでより強調された形となる。

すがすがしいと似た意味をもつ言葉として、「爽やか」があげられる。爽やかもさっぱりとして気持ちが良いことを表現する際に使用されるが、季節を示す季語として用いる場合には区別される。すがすがしいは初夏の季語の一つで、爽やかは秋の季語の一つ。それぞれを逆の季節の表現として用いることや春や冬などの季節の表現に用いることは誤用ではあるが、日常においてはどの季節でも関係なく使用されている。手紙の書き出しなどで時候の挨拶として使用する場合には注意が必要。時候の挨拶としては、「すがすがしい初夏を迎え」「すがすがしい初夏の季節となりました」「さわやかな秋風を感じる頃となり」「さわやかな秋晴れの日が続いております」のように用いられる。

「すがすがしい」の熟語・言い回し

すがすがしい気持ちとは

「すがすがしい気持ち」とは、爽やかでさっぱりとした気持ちのことを意味する。同じく「清々」という漢字をあてられているが、「せいせいした気持ち」とは意味が異なる。「せいせいする」は、物事が一段落したり嫌なことから解放されてすっきりする様子のことを指す。すがすがしいは基本的にポジティブなニュアンスで使用されるが、せいせいするは「苦手だったあの人がいなくなってせいせいした」などとネガティブな表現として使用される場合がある。

清々しい朝とは

「清々しい朝」とは、爽やかでさっぱりとした気持ちが良い朝のことを指す。天気が良く美しい青空が広がっていたり、カラっと晴れていて湿度が丁度良いような朝のことをいう。

清々しい顔とは

「清々しい顔」とは、爽やかでさっぱりとした気持ちが表れている顔のことを意味する。気に病んでいたことが解決したり、物事をやり切った時や一段落ついた時などに心が軽くなり表情が明るくなった様子。または心が軽くなったことにより不眠や食欲不振が改善され、健康面の好調が顔に出ている様子などを指す。

「すがすがしい」の使い方・例文

「すがすがしい」は、爽やかで気持ちが良い、心がさっぱりとしたというような感情を表現する際や、そのように感じられる対象を褒める際などに、以下のように使用される。

・今日は雲一つないすがすがしい青空だ。
・天気が良くて湿気も少ない、すがすがしい日だ。
・すがすがしい陽気の下、お店をオープンすることができて嬉しい。
・初夏の気持ちの良い空気を伝えるために、すがすがしいを用いた時候の挨拶を添えた手紙を書こう。
・ライバルに勝つことができてすがすがしい気持ちだ。
・勝負には負けたが自分の力を出し切ることができたので、すがすがしい気持ちだ。
・ずっと心配していた問題が解決してすがすがしい気分だ。
・ジョギングで適度に汗をかいてすがすがしい気持ちになった。
・大きなプロジェクトが良い結果を残し、責任者だった彼はすがすがしい顔をしていた。
・彼女は過ぎたことをいつまでも気にしないすがすがしい人だ。

（2023年2月1日更新）

デジタル大辞泉

すがすがし・い【^▽清^▽清しい】

読み方：すがすがしい

［形］［文］すがすが・し［シク］

１ さわやかで気持ちがいい。「—・い朝の大気」「—・い表情」「—・い行為」

２ ためらいがなく思い切りがよい。

「猶つつましうて、—・しうも思ひ立たず」〈和泉式部日記〉

３ 滞らずに事が運んでいる。

「たゆたひつつ—・しくも出で立たぬほどに」〈源・玉鬘〉

[派生] すがすがしげ［形動］すがすがしさ［名］

難読語辞典

清清しい

読み方：スガスガシイ（ｓｕｇａｓｕｇａｓｈｉｉ）

心地よくさわやかだ