液柱単位 (mmHg, mmAqなど)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 08:39 UTC 版)
「圧力測定」の記事における「液柱単位 (mmHg, mmAqなど)」の解説
圧力を液柱で測ることも多いため、圧力をある種の液体の高さで表現することがある。水銀や水が使われることが多く、目にすることが多い単位はmmHg、torr (=mmHg)、in.Hg、mmAq.、in.H2Oなどである。水銀は密度が高いために小さな液柱で済む利点があり、水は利用が簡単なので良く使われた。 ただし、液柱で測った圧力は不正確である。流体密度や重力加速度は条件で変化するし、その他の要因も影響するためである (「流体」とは液体と気体を合わせた言葉)。そのため今日では、これらの単位はSI単位にあわせた厳密な定義がなされている。 多くの工業・工学分野ではすでに使用が廃止されているが、特定の分野ではまだよく使われている。血圧は世界のほとんどで水銀ミリメートル (mmHg) で表されるし、肺圧は水柱センチメートル (cmH2O) で表すことが多い。天然ガスパイプラインの圧力は未だに水柱圧で表されることも多く、例えば10"WC(水柱10インチ、WCはWater Columnの略)のように表される。真空システムでは、torrもまだ一般的である。torrは絶対圧を、inHgはゲージ圧を表すことが多い。 気体の圧力は通常キロパスカル (kPa) かメガパスカル (MPa) で表すが、気象学では単位がそうではない。日本を始めとする多くの国ではヘクトパスカル (hPa) あるいはミリバール (mbar) が良く使われる (たとえば日本では1992年にミリバールからヘクトパスカルに切り替えられた)。アメリカやカナダの工業では、応力の表現に重量キップ(英語版)を使うことも多い (応力の単位も圧力の単位と同じになる)。
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