液晶相転移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 00:54 UTC 版)
液晶の一種であるネマティック液晶においては、温度を変化させることで、ネマティック相と等方相の相転移が起こる。このときの秩序変数は、配向秩序度と呼ばれ、 S = ⟨ P 2 ( cos θ ) ⟩ = 1 2 ( 3 ⟨ cos 2 θ ⟩ − 1 ) {\displaystyle S=\langle P_{2}(\cos \theta )\rangle ={\frac {1}{2}}\left(3\langle \cos ^{2}\theta \rangle -1\right)} と表される。ここで、P2は2次のルジャンドル多項式、θは配向主軸(系内の液晶分子の長軸が向く平均的な配向)とのなす角、 ⟨ ⟩ {\displaystyle \langle ~\rangle } は個々の分子の平均値である。系が十分低温で、分子の並びが揃う完全配向であるとき、 ⟨ cos 2 θ ⟩ = 1 {\displaystyle \langle \cos ^{2}\theta \rangle =1} となり、秩序変数は1となる。一方、転移温度以上の等方相においては、分子の配向は完全にランダムになり、 ⟨ cos 2 θ ⟩ = 1 / 3 {\displaystyle \langle \cos ^{2}\theta \rangle =1/3} により、秩序変数はゼロとなる。
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