流通している紙幣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 16:00 UTC 版)
1999年10月1日より建国50周年を記念し第5版(セット)の発行が始まり、その後2005年8月31日より第5版改訂版の発行が始まっている。また、偽造紙幣の多い100元紙幣のみ2015年11月12日から2回目の改訂版が発行された。ユーリオン模様を導入するなど、第4版に比べ、偽造対策と耐久性の向上が図られている。最高額紙幣は100元であり、高額紙幣がないことも中国で電子マネーが急速に普及した一因の一つである。 デザインは、アラビア数字が用いられ、中央の漢数字表記の背景に中国でよく使われる花の図案化、表面にすべて毛沢東の肖像画を使用。裏面にはモンゴル文字(モンゴル語)、チベット文字(チベット語)、アラビア文字(ウイグル語)、アルファベット(チワン語)が表記されている。毛沢東の肖像が単独で用いられたのは第5版からであり、それ以前の第4版は満州族、モンゴル族、漢民族、回族、高山族、プイ族、朝鮮族、チワン族、チベット族、ウイグル族、イ族、トン族、ミャオ族といった中国の少数民族の肖像が多く、毛沢東の肖像は周恩来、劉少奇、朱徳とともに描かれた100元のみだった。第5版としては1元以上の6種類。ただし現在、以前の版の小額紙幣も流通している。また、毛沢東の肖像がない記念貨幣も存在し、例えば2000年を記念した100元紙幣は表面は龍が描かれて裏面に中華世紀壇が描かれた。 現在有効なのは第5版と、第4版のうち5角と1角の紙幣である。第3版と第2版の紙幣は廃止されている。第1版は1953年に行われた10000分の1のデノミネーションにより廃止されている。なお、第2版の「分」単位の紙幣は2007年4月1日に廃止されている。現在は1角以上まとまった場合に限り、指定金融機関で角以上の紙幣との交換が可能となっている。 中国人民銀行は2018年5月1日より、第4版のうち5角、1角を除く紙幣、および1角硬貨の流通を停止することを明らかにした。
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