洛陽の紙価を高らしむ
出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 08:27 UTC 版)
異表記・別形
- 洛陽の紙価を高める
- 洛陽の紙価を高らしむ
成句
- 著書の売れ行きが良いさま[1]。晋の左思の著した「三都賦」が好評を博し、これを書き写す者が多く現れたため、首都の洛陽では当時貴重であった紙の価格が高騰したという故事から。「洛陽の紙価を高める」「洛陽の紙価を高からしむ」などともいう。
- 今まで法律家の金科玉条と仰がれたブラックストーンの学説を縦横無尽に駁撃し、万世不易の真理とまで信ぜられていた自然法主義および天賦人権説に対って反対の第一矢を放ったる耳新しき実利主義と、この卓抜なる思想にふさわしい流麗雄渾なる行文とは、忽にして世人の視線を聚め、未だ読まざるものはもって恥となし、一度読みたるものは嘖々その美を嘆賞し、洛陽の紙価これがために貴しという盛況を呈した。(穂積陳重 『法窓夜話』)
- この序文の通褒でないことはあなた方もこの鑑賞をすすめていくとともに、容易に肯いて貰えるだろうが、それにしても春のやおぼろが『書生気質』一篇に洛陽の紙価を高らしめたは翌明治十八年であるが、年譜に拠ると『春風情話(ランマムープの新婦)』『該撒奇談』『リエンジー』『春窓綺話(レデー・オブ・ザ・レーキ)』『自由太刀余波鋭鋒』などすでに上梓しているし、文学士の称号もまたその二年前、授けられている。(正岡容 『我が圓朝研究』)
出典
翻訳
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