法制化と制度改正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 16:26 UTC 版)
自転車道法制化の動きは国会でも具体化し、超党派の「自転車道路建設推進議員連盟」が結成され、1969年7月に議員立法による「自転車道の整備等に関する法律案」の提出に漕ぎ着けた。その審議過程では、特にオランダ、デンマーク、スウェーデンでは自転車道は完備に近く、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツといった諸国でも自転車道の整備が進んでいるとの認識が示された。この法案は、自衛隊法・防衛庁設置法改正案や大学臨時措置法などの上程による影響で、ほかの20あまりの生活関連法案とともに審議未了となるといった紆余曲折を経て、翌1970年の3月に成立、4月に公布された。 1970年には、「交通戦争」ともいわれた交通事故多発の対策として、道路・交通関連の法令の新規制定や改正が相次いだ。まず前述のように「自転車道の整備等に関する法律」が成立した。また道路交通法と道路構造令に「自転車道」などの規定が加わり、「交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法」に自転車道の整備に関する規定が盛り込まれた。これらの新規定により自転車を自動車交通から分離する方向性が固まった。道交法改正に伴い「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」が改正され、「自転車専用」(325の2)と「自転車及び歩行者専用」(325の3)の道路標識が定められた。翌1971年には道路法改正により自転車専用道路、自転車歩行者専用道路の規定が加わる。1980年には、「自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整備に関する法律」(旧自転車法)が公布され、自転車道・自転車歩行者道の整備、自転車専用車両通行帯の設置など「良好な自転車交通網の形成」を図る規定が盛り込まれた。
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