沖縄県の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 22:27 UTC 版)
沖縄県においては、県内初の平成新局で、かつUHF(アナログとして)が親局となるテレビ朝日系列の琉球朝日放送が1995年10月に開局したが、当初のサービスエリアは事実上沖縄本島とその周辺の久米島など沖縄諸島に限られており、本来であれば同一県内であるためケーブルテレビの「区域外再放送」には該当しない、先島諸島(宮古島、石垣島)、大東諸島(北大東島、南大東島)には中継局がなかった。特に先島諸島には宮古テレビ、石垣ケーブルテレビがあるにもかかわらず再配信されなかった。そのため、QAB開局後も、自主制作チャンネル(コミュニティーチャンネル)を使って、独自にテレビ朝日、および各系列局から番組販売による放送素材テープの購入を行って時差放送が実施された。 また大東諸島にはケーブルテレビ局すらもないため、NHKのBS1・BS2・ハイビジョン放送(BS9)・およびいずれも有料放送で1990年にサービスを開始したWOWOW・1996年にサービスを開始したパーフェクTV!(のちのスカパー!)・1998年に開始したディレクTV(2000年サービス廃止、スカパー!に統合)を除いて、QABを含む全ての地上波放送が全く見ることができない状態が続いた。1998年に東京都に属する小笠原諸島のテレビ中継局から通信衛星で分波してもらう形で、テレビ朝日で首都圏向けに本来放送される内容をそのまま補完放送するサービスが行われていたが、沖縄県内向けの内容が受信できないため、沖縄県のニュース・気象情報などは電話回線を使い字幕スーパーを使って補完せざるを得ない状態が続いていた。 当初これらの地域は、デジタル放送でも「非該当地域」として、中継局の開局予定はなかったが、まず2009年に先島諸島においてデジタル新局として開局、これに伴い宮古テレビと石垣ケーブルテレビではデジアナ変換(レターボックス16:9)でアナログ放送も開始され、2011年7月のアナログ終了直前にはようやく大東諸島の中継局も開局となり、全県放送が実現した。 また、日本テレビ系列の南西放送が開局する予定であったが、諸事情により、実現しなかった。
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