江戸時代の医療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 07:46 UTC 版)
近代的な制度以前から開業する女性の医師はおり、地域医療の担い手でもあった。明治時代の「医術営業仮鑑札公布人名表」(1876年)や、『日本医籍』(1889年)の中に女性の開業医師がおり、明治時代の前から活動していたことがわかる。こうした女性には、父・夫・息子と併記されている者もいた。西洋医学を学んだ最初期の女性としては、シーボルトの娘である楠本イネがいる。 江戸時代にハンセン病(らい病)が増加し、性欲の強い者がかかりやすいという説や、女性に原因があるとみなす説が出て、患者や女性に対する差別につながった。ハンセン病に対する差別は近現代まで続いた。16世紀以降に梅毒がヨーロッパ経由で日本に入り、幕末に来日したオランダ軍医は対策を幕府に求めたが、幕府は個人の健康に干渉できないとして断った。開国後はイギリス海軍からの要請によって、各地の遊郭に梅毒の検査所を設置した。
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