死刑執行映像の流出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 17:46 UTC 版)
「サッダーム・フセインの死刑執行」の記事における「死刑執行映像の流出」の解説
サッダームの死刑が執行された日の翌12月31日に、インターネット上にてカメラ付き携帯電話で撮影されたとみられるサッダームの死刑執行の様子を写した映像が掲載された。国営テレビが放送した映像とは別のもので、絞首台の下からサッダームを見上げる位置で撮っている。映像では立会人の間からサッダームに向けて「地獄に落ちろ」と罵声を浴びせる音声も聞かれた。2007年1月2日、サーミー・アル=アスカリー首相顧問は、マーリキー首相が事実関係を調査する委員会を設置したと発表した。 死刑に立ち会ったファールーン検事は、デンマークのテレビ局に対し、アメリカ兵が事前に立会人全員の携帯電話を押収したにもかかわらず、政府高官2人がカメラ付きの携帯電話を掲げて撮影していたと証言。罵声については、死刑執行室の外にいた高官の警護官が叫んだと語った。ファールーン検事は高官の名前を明らかにしなかったものの、ルバーイー国家安全保障顧問とアスカリー首相顧問ら政府高官数人のほか、高等法廷判事、医師、スンナ派ウラマー、 旧政権の犠牲者の遺族数人が立ち会ったとされている。アスカリー顧問は映像を撮影したのが警護官であると語ったが、ファールーン検事は「映像を撮影したのは警護官では無い」と断言。死刑執行には、裁判を担当した検事の立ち会いが法的に義務づけられており、サッダームへの罵声が酷くなったことから、ファールーン検事は執行を停止させるために退室する、と訴えたことも明らかにした。1月3日、AFP通信は首相報道官の話として、この事件に関して警護官一人が逮捕されたと報じた。 1月9日、今度は死刑執行後のサッダームの遺体を秘かに撮影した映像がネット上に掲載された。この中で、遺体は白いシートに包まれて担架に乗せられており、首は右側に大きくねじ曲がり、 喉には絞首時についたとみられる大きな傷が見える。映像は遺体安置所のような場所で以前の映像と同じく携帯電話付属のカメラで撮られたとみられる。
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