機体・路線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 04:44 UTC 版)
「インドネシア・エアアジア8501便墜落事故」の記事における「機体・路線」の解説
事故機となったPK-AXCはエアバス社製のA320-216型機(製造番号:3648)で、2008年10月15日にインドネシア・エアアジアへ新造機として引き渡された。機内はエコノミークラス180席の仕様で、エンジンはCFMインターナショナル製のCFM56-5B6/3を搭載していた。事故時点での機齢は6.3年であり、それまでに大きなトラブルは記録されていない。 エアバスA320は運航効率や経済性が高いことから格安航空会社に限らず、世界各国の航空会社やビジネスジェットなどで派生型も含めて6000機以上が採用されており、機体の特性に起因する事故は発生していない。 スラバヤ - シンガポール間の路線について、インドネシア当局はインドネシア・エアアジアに同航路の便を週4日運航する許可をしていたが、許可された内容に日曜日は含まれていなかったと発表し、インドネシア当局は同路線について、調査終了までエアアジア便の運航停止措置をとっている。一方で、着陸地であるシンガポール当局はこのフライトが無認可だったという情報を否定しているほか、事故以前にも毎週日曜日にはQZ8501便として当該路線のフライトが定期的に運航されていた。そもそも、航空管制では国籍不明機による領空侵犯として扱われる可能性やニアミスといった事態を避けるため、着陸地までの飛行計画の運航許可が無いと出発許可が下りないことになっており、なぜ運航できていたかは不明である。 インドネシアの航空会社はインドネシア当局の安全管理に問題があるとして原則的にEUから乗り入れ禁止処分を受けているが、今回事故を起こしたインドネシア・エアアジアは危険な航空会社ではないとしてガルーダ・インドネシア航空などと共に乗り入れ禁止処分から除外されていた。前述のインドネシア国内での路線運航許可体制について、この事故をきっかけにインドネシア当局が同国内の運航許可についてを調査したところ、航空会社5社が合計61便で同様の無許可運航となっていたことが判明し、この中に国内最大手のガルーダ・インドネシア航空も含まれていたことが判明している。無許可運航を見逃していた当局の職員には処分が下された。 なお、事故が発生した路線はエアアジア (AK) のグループ会社であるインドネシア・エアアジア (QZ) が運航しており、全座席がQZ便名で販売されているにもかかわらず、本事故を「エアアジア8501便」と表記する報道も多い。
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