権力独占と抑圧された民主主義とは? わかりやすく解説

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権力独占と抑圧された民主主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 13:42 UTC 版)

開発独裁」の記事における「権力独占と抑圧された民主主義」の解説

フィリピンマルコス政権インドネシアスハルト政権タイのサリット政権といった「開発独裁国家では、開発政策推進する上で軍部出身者国家官僚などの少数エリート権力独占して国家運営行なった。これは利権私物化することになるため、国家中枢の実態国民に対して隠蔽され、後に縁故資本主義批判されることになった。 これらの開発途上国経済発展工業化めざして開発政策推し進めていくためには、国家諸資源一元的管理して計画的かつ優先的に経済開発投入する必要があった。しかし、こうした開発途上国政治過程に、地域的党派的イデオロギー的・宗教的に多様な集団と、それらを代表する政党などが、選挙議会制民主主義通じて参入してくれば、各派利害錯綜して、それら調整することは難しくなる実際限られた国家資源各派政治家争って食い物にしあうような汚職腐敗目立った韓国タイインドネシア開発独裁政権生まれたのは、それに先立つ時期そうした議会政治失敗」や「政党政治腐敗」を経験してからのことであった開発独裁政権下では結社の自由言論の自由抑圧され秘密警察治安警察による社会監視体制作られた。興味深いことに、開発独裁起きた多くの国では共産党強い影響力持っており、民主主義政党厳しく弾圧された。労働運動政府御用組合のみが存続許されていたにすぎない開発独裁の「独裁」とは、他ならぬこうした権力独占状況と、国内における政治的自由抑圧状況指し示しているが、開発独裁政権においても「民主主義」的諸制度全面的に否定されていたわけではない開発独裁政権下では、さまざまな制約下で、政党議会・選挙などの民主的制度存続した。しかし、それらは制度的外観備えているにすぎないもので、開発独裁政権にとってそれらは政権の「民主的」な正当性内外アピールするために必要とされていたに過ぎない実際には、選挙政府厳重な監視下に置かれ実施され政権与党圧勝劇を演出し議会には先鋭的対立持ち込まれなかったのである

※この「権力独占と抑圧された民主主義」の解説は、「開発独裁」の解説の一部です。
「権力独占と抑圧された民主主義」を含む「開発独裁」の記事については、「開発独裁」の概要を参照ください。

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