権力目的ウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 06:19 UTC 版)
カルトは権力目的のウイルスの一種である。ただしブロディによれば、カルトは宗教に限らない。ここでいうカルトとは、メンバーの個人的な、意図的な考えに基づかずに、メンバーを何らかの使命に束縛するミームとカルトを脱退すると重大な悪い結果を招くという二つのミームで、メンバーの人生を利用する集団である。 何らかの使命のミームでプログラムされたメンバーは、何らかの目的に向かって、カルトのために人生を費やす。それによりカルトのリーダーが金、性、人々の能力の掌握といった権力を得るのである。 巨大企業も権力目的ウイルスの一例である。企業は使命のミームで全社員の意志を一つの方向に向かわせ、業績を伸ばす技術を使う。例えば、「全ての人々に何々を与えよう」「業界で一番の品質を」等の企業目標をまとめたものである。 また、企業はストックオプションという報酬を使って従業員を企業に縛り付ける。カルトがメンバーを引き留めるのと同じように、「脱退すると悪い結果になる」というミームである。 企業が従業員を転職させないためのもう一つの方法は、入社して最初の頃はつまらない仕事をさせ、認知的不協和によって、「税金を払っている」ような義務感が生じ、その仕事が価値あるものに思えてくるようにさせる方法がある。
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