模型航空機の工学理論など、学術面の研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 01:26 UTC 版)
「模型航空」の記事における「模型航空機の工学理論など、学術面の研究」の解説
模型航空機は、原理的には実物航空機と同じで、総合的な科学技術に立脚している。完成機を購入して飛ばすという単純な関わり方でも、飛行に関する最小限の知識が無いとうまく飛ばない。製作や設計に関わり、競技などでより高度な飛行を指向するならば、関係する科学技術の研究や調査が不可欠である。 これらの研究や調査は、遊び・楽しみとしての学問であり、模型航空機・模型航空を楽しむ場合の重要な要素である。 一般のモデラーが、模型機の正則な手順による設計や、性能の予測・推定計算などを行うようになったのは、1930年代くらいからである。きっかけは、実機の航空研究所などから翼型などの風洞測定データが公表され、モデラーがこれを利用できる用になったためと思われる。同時に、この時代(第2次大戦の直前)に、軍事教育を兼ねた模型航空教育が大掛かりに行われ、科学的に模型飛行機を製作・飛行することが啓蒙されたこともある。 模型航空を科学的・理論的に行うことは、初期的には計算の精度が極めて低く、信頼できる性能推定値が出せなかったために、なかなか普及しなかったが、戦後になり良質な基礎データが得られるようになって、役に立つようになった。 戦前の模型機の性能計算は、実機のデータ・方法を使ったもので、それゆえに大きな誤差を生じたが、現在では模型機独自のものも研究され、「模型航空力学」と位置づけられる分野も提唱されている。 地球外惑星の大気内を飛行する調査用無人飛行機の飛行条件は、地球上の模型飛行機に近いといわれ、模型航空力学の知見が役立つ。
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