桜の名所づくり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 17:56 UTC 版)
日本花の会は日本国内外における桜の名所づくりに関する調査、計画策定、技術指導、住民活動支援などを積極的に行っており、2014年(平成26年)4月までに国内外に桜の苗木240万本を配布している。 同会が創設や植樹に関わった桜の名所として、日本国内では、山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園、秋田県井川町の日本国花苑、群馬県渋川市の伊香保グリーン牧場、栃木県小山市の思川緑地、東京都千代田区の北の丸公園と皇居馬場先門、新宿区の明治神宮外苑、長野県飯田市の天竜峡桜街道、兵庫県神河町のかんざき桜の山桜華園などがあり、日本国外では、ドイツ・ベルリン市のベルリンの壁跡に3,000本、ハンブルク市に5,000本、フランス・ヴェルサイユ市に5,000本、イギリスのキューガーデンに53本のサクラの苗木を寄贈して、桜の名所づくりの技術指導を行った実績を持つ。同会が寄贈した桜には、カンザン、フゲンゾウ、ウコンや、ベニユタカなどの松前系のヤエザクラ等の多数の品種が含まれていた。 また、所属している樹木医資格をもつ研究員が、各地の桜の名所の保全・再生事業なども行っており、埼玉県幸手市の権現堂堤、東京都台東区の上野恩賜公園、山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園の保全・再生を手掛けたほか、古木の再生事業として山高神代桜と長野県富士見町の高森観音堂のシダレザクラの樹勢回復事業も行った。 日本花の会は創設以来200万本以上のソメイヨシノを配布してきたが、ソメイヨシノはてんぐ巣病に弱く、大量に植樹されたソメイヨシノがてんぐ巣病の蔓延する根本原因となっているため、2005年(平成22年)から、ソメイヨシノを植え替える場合には、てんぐ巣病に強くソメイヨシンと花の特徴が似るジンダイアケボノとコマツオトメへの植え替えを推奨している。 また品種の多様性を維持するために、2013年(平成25年)より、新たな園芸品種が発見・開発された場合、その品種の特性を調査の上で、これを新種として認定する桜の園芸品種認定制度を開始している。2019年(平成31年)4月までに、ホウライザクラやオモイデザクラ等の16の品種が認定されており、日本花の会自身もマイヒメとハナカガミという新たな園芸品種を作出している。同会が新品種を認定することで、その桜が発見・作出された地域に桜の名所が作られ、地域の活性化が図られることを期待している。
※この「桜の名所づくり」の解説は、「日本花の会」の解説の一部です。
「桜の名所づくり」を含む「日本花の会」の記事については、「日本花の会」の概要を参照ください。
- 桜の名所づくりのページへのリンク