松本市立旭町中学校桐分校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 22:49 UTC 版)
「松本少年刑務所」の記事における「松本市立旭町中学校桐分校」の解説
1950年(昭和25年)、松本市立旭町中学校桐分校が開校した。矯正施設内にある公立中学校としては唯一のもので、刑務所での生活態度が良好で学習意欲があることなどを条件に、全国の受刑者から選ばれた義務教育未修了者が、更生の一環としてここで学習する。3年生に編入され、在学期間は1年間。設立された背景には、1953年(昭和28年)当時松本少年刑務所に収容中の少年受刑者のうち、約8割が新制度義務教育を終えていなかった事実があり、就学機会の低い者ほど犯罪に走る傾向があったためである。1965年(昭和40年)代までは20歳前後の生徒が多かったが、現在では50~60歳代で入学する者もいる。他の刑務所に収容されている受刑者は在学中、松本少年刑務所に移送される。 2010年(平成22年)10月11日放送のTBS系ドラマ「塀の中の中学校」(主演:オダギリジョー、渡辺謙)は、この桐分校を描き、日本のドラマ史上初の「刑務所内での撮影」も行われた。 2015年3月10日、桐分校の卒業式が行われ、受刑者7人が卒業した。関係者ら約200人が見守る中、『桐分校の歌』を歌い、旭町中学校長から一人一人が卒業証書を受け取った。外国籍などで中学校の卒業証書を持っていなかったり、中学校を卒業しているものの学力に不安があったりする受刑者が桐分校で学ぶ。これまでに735人が卒業しており、本年度の生徒7人は、24~46歳で、授業と自主学習合わせて1日約10時間の勉強を重ねた。
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