東北新幹線小学生死亡事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 23:16 UTC 版)
「日本の鉄道事故 (1950年から1999年)」の記事における「東北新幹線小学生死亡事故」の解説
1983年(昭和58年)8月4日【鉄道人身障害事故】 東北新幹線古川駅 - 一ノ関駅間の第一高清水トンネル内で、大宮発盛岡行きの「やまびこ35号」が同トンネルに差しかかった際に、運転士が異音を感知したため線路の異常を考えて列車無線で運輸指令に報告した。保線区員が現場付近を調べたところ、トンネル坑口から約60 m地点で小学生女児の遺体を発見した。この女児は夏休み中で母親と兄の家族3人で母方の実家に帰省する途中であったが、古川駅で下車の際、母親が先に兄妹を降車させたものの、帰省ラッシュで混雑した車内で自身の降車準備に手間取り、兄が不安を感じて車内に戻ったところでドアが閉まって列車が発車してしまった。ホームに1人取り残された女児は気が動転して家族を追いかけるように軌道内へ立ち入り、徒歩で北上していたところ後続列車である「やまびこ35号」にはねられたものである。女児がはねられた第一高清水トンネルは、古川駅から約11 km離れていた。 当時、古川駅では助役1人で監視カメラ2台を使ってホームの安全確認をしていたものの、帰省ラッシュで混雑していた上、上り列車で発生した急病人対応で駅員が出払っていた。また女児が降りた部分はホーム先頭で監視カメラの死角になっており、安全柵をすり抜ける女児を見逃していた。 東北新幹線開業後、初の旅客死亡事故となった。
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