本堂領
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/21 20:13 UTC 版)
本堂領は、地形的には扇頂部、扇央部、扇端部から成り、扇頂部には長信田(大仙市)・仙屋(美郷町)・黒沢(同)・元本堂(同)などの村が南北に連なり、扇端部には寺田・中里・板南井・駒場・高梨・横沢(いずれも大仙市)などの村が形成されていた。前者は畠が多いのに対し、扇端部とそれにつづく地域では田地が多く、全耕地に占める水田の比率が高く、しかも上田が多い(下表参照。数値は1590年の朱印状による)。 村上田中田下田高上畠中畠下畠総高立地ほか寺田 25町2段 6町3段 5町5段 409石9斗 1町8段 - 0町1段 430石 扇端 横沢 2町8段 11町2段 1町7段 160石2斗 2町3段 0町6段 8町8段 238石5斗 扇端・湧水 駒場 39町9段 10町8段 15町3段 710石6斗 5町9段 2町3段 2町3段 787石3斗 扇端 中里 29町9段 2町3段 0町6段 398石9斗 2町7段 1町5段 - 431石9斗 扇端 仙屋 41町6段 14町4段 12町7段 747石 9町3段 10町5段 12町5段 998石5斗 扇頂 長信田 58町7段 29町1段 58町3段 1,464石 17町8段 19町1段 24町9段 1,944石7斗 扇頂 高梨 81町5段 8町6段 12町1段 1,162石3斗 7町8段 4町6段 8町1段 1,321石7斗 扇端 板南井 103町1段 41町6段 23町7段 1,844石2斗 9町5段 3町9段 4町8段 2,000石 扇端 黒沢 0町3段 2町4段 1町4段 73石 0町4段 - 0町5段 80石8斗 扇頂 本堂 0町0段 0町0段 0町0段 0石 28町1段 0町2段 26町2段 440石3斗 扇端・湧水,上畠28町は屋敷地 元本堂 16町5段 5町5段 2町3段 271石7斗 2町3段 0町1段 2町2段 309石9斗 扇頂 合計399町5段132町2段133町6段7,242石2斗87町9段42町8段90町4段8,983石3斗慶長19年の『本堂城廻絵図』にも本堂城下町および横沢村の20あまりの清水が描かれている。清水の湧出する地域は砂や礫が多く標高も低いため水田には向かず、田地は湧水地帯より約500m以西に広がっていたとみられる。なお、扇央部は絵図に「若林野」という表記があることからも、原野であったことがうかがわれる。したがって、本堂領は、東から 山城のあった元本堂など畠地の多い扇頂部に点在する小集落 水の得にくさから耕地化されない「若林野」などの扇央部の原野 扇端部の湧水地帯に立地する本堂城下町をはじめとする諸集落 扇端部の西に広がる水田地帯 の4層が帯状に南北に広がる景観をなしていた。本堂城および堀田城(後述)は、このうちの4.に所在する。
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