本土復帰直前の写真展
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戦後、沖縄の日本復帰間近になって鎌倉が保存していたガラス乾板が注目された。サントリーの後援により密着プリントされ、さらにそれがフィルムカメラに収められた。プリントを見た鎌倉は鮮明に撮影前後のことを記憶していた。沖縄が日本に復帰する昭和47年(1972年)、沖縄の琉球政府立博物館では2月6日から3月12日まで、東京(サントリー美術館)では5月11日から5月31日にわたり、「50年前の沖縄 - 写真でみる失われた文化財」のタイトルで鎌倉が撮影した写真400点が展示され、展覧会に先立ち、『沖縄タイムス』紙上で鎌倉による写真と文章の「五十年前の風物詩」が16回にわたり連載された。展覧会では、歴代琉球国王の御後絵などは人々が初めて見るもので特に目を引いたといい、士族階級の正装で来場する人々の姿も見られた。沖縄での展覧会の入場者は18万6000人にのぼり、琉球政府立博物館の新記録を作った。この写真展を機に、鎌倉の写真集『沖縄文化の遺宝』が岩波書店の手で編集、出版されるに至る。
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