書物としての『孟子』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 09:37 UTC 版)
詳細は「孟子」を参照 書としての『孟子』は、上述のとおり儒教正典の四書の一つである。孟子が一生行った遊説や論争、弟子たちとの問答、及び語録の集成である。 書名は『毛詩』と区別するため「もうじ」と発音し、人名は「もうし」と発音するのが日本での習慣であったが、近年は書名の場合でも「もうし」と発音することが多い。 ウィキクォートに孟子に関する引用句集があります。 『孟子』の注を書いた後漢の趙岐は、『孟子』は孟子の引退後に、彼が弟子の公孫丑・萬章らと共に問答を集め、また規則の言葉を選んで編集したと記載している。武内義雄は孟子自撰説に反対し、孟子の門弟または再伝の弟子くらいの手記をあつめて編纂されたものとする。 「梁恵王章句上・下」 「公孫丑章句上・下」 「滕文公章句上・下」 「離婁章句上・下」 「萬章章句上・下」 「告子章句上・下」 「盡心章句上・下」 の七篇よりなる。 儒教倫理説の根本教義のひとつとされ、社会秩序の維持のため守るべき5つの徳として有名な「五倫の道」は滕文公上篇に記載されており、性善説の根拠たるべき道徳学説として知られる四端説は、公孫丑上篇に記されている。 なお『論語』は孔子が登場しない章も含まれていて、孔子本人と弟子たちの言行録となっているが、『孟子』は全章に孟子本人が登場する。
※この「書物としての『孟子』」の解説は、「孟子」の解説の一部です。
「書物としての『孟子』」を含む「孟子」の記事については、「孟子」の概要を参照ください。
- 書物としての『孟子』のページへのリンク