書字システムの特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 09:01 UTC 版)
カンナダ文字の子音字母は単独で「子音+随伴母音(カンナダ文字の場合は a /ʌ/)」の音節を表す。そのためカンナダ文字は音節文字である。例えば、基本子音字母 ಕ は単独で "ka" /kʌ/と読まれる1つの音節である。 子音に短母音 a /ʌ/以外の母音を付けた音節を記したいときは、子音字母に母音符号を付ける。例えば、子音 k に長母音 ā /ɑː/ を付けた音節 “kā”を表記するには、母音符号 ಾ の破線の円に子音字母を入れて ಕಾ と書き、これを "kā" /kɑː/ と読む。同様に短母音 o /o/ を付けたい場合は ೊ という形の母音符号を使って同様に ಕೊ と書き、これを "ko" /ko/ と読む。 また、子音のない、母音だけで成り立つ音節を記す場合は別個に母音の基礎字母があり、それを使う。例えば ಆ は単独で ā /ɑː/ を表す。 このように、基礎字母を単独で「子音 + 母音」の音節として読み、音節に付属している母音を変えたいときに付加記号を付けるこのような書字システムのことをアブギダと呼ぶ。カンナダ文字の起源となったブラーフミー文字自体がこのような書字システムであり、そのため、この文字から派生した南アジア・東南アジアの文字のほとんどがアブギダに分類される。英語やドイツ語などで使用されるラテン文字は、子音と母音を別個の独立字母として表すため、ラテン文字のような表記システムをカンナダ文字のようなアブギダとは区別してアルファベットと呼ぶ。
※この「書字システムの特徴」の解説は、「カンナダ文字」の解説の一部です。
「書字システムの特徴」を含む「カンナダ文字」の記事については、「カンナダ文字」の概要を参照ください。
書字システムの特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 09:19 UTC 版)
テルグ文字における子音の基本字母は単独で「子音+随伴母音(テルグ文字の場合は a /ʌ/)」の音節を表す。たとえば、基本子音字母 క は単独で "ka" /kʌ/と読まれる1つの音節である。 子音字母はすべて短母音 a /ʌ/ つきで読まれるが、それ以外の母音をつけた音節を記したいときは、子音字母に母音符号をつける。子音 k に長母音 ā /ɑː/ をつけた音節を記したい場合、ా の破線の円に子音字母を入れて కా としこれを "kā" /kɑː/ と読み、o /o/ をつけたい場合は ొ という形の母音符号を使って同様に కొ とし、これを "ko" /ko/ と読む。 また、子音のない、母音だけで成り立つ音節を記す場合は別個に母音の基礎字母があり、それを使う。たとえば ఆ という母音字があり、これを ā /ɑː/ と読む。 このように、基礎字母を単独で「子音 + 母音」の音節として読み、音節に付属している母音を変えたいときに付加記号をつけて示すテルグ文字のような書字システムのことをアブギダとよぶ。テルグ文字の起源となったブラーフミー文字もまたアブギダの1つであり、この文字から派生した南アジア・東南アジアの文字のほとんどがアブギダに分類される。これに対し基礎字母を音節とせず単独で子音または母音を表すラテン文字のようなシステムをアルファベットと呼び、基礎字母を子音として母音を補助的に書き記す(そしてよく省略して記される)アラビア文字のようなシステムをアブジャドといい、これらとは区別される。
※この「書字システムの特徴」の解説は、「テルグ文字」の解説の一部です。
「書字システムの特徴」を含む「テルグ文字」の記事については、「テルグ文字」の概要を参照ください。
- 書字システムの特徴のページへのリンク