書字板
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/04 13:42 UTC 版)
ディプティクには浅い箱型のものがある。これは、2枚の木の板ででき、内側の縁に蝋(ワックス)を詰めた窪みと、小さな木のけがき針を収めるスペースを持っていた。蝋の部分が防水処理されたノートになり、紙と違って、蝋を均せば再利用が可能だったので、おそらく買い物などのメモに有用だったことだろう。 初期キリスト教文学の中で言及されてあるディプティクはこの形式のもので、ディプティクという言葉は、地方教会が公式な生死者名簿(人名記録板)を指すことが多かった。ディプティックの片翼に生者、もう一方に死者の名を記すのである。ディプティクに主教/司教の名が刻まれていることは、地方教会がその司教と交わりがあることを、名前が消されることは分離したことを意味する。ディプティクに記された名前は、聖体礼儀/ミサの間、輔祭/助祭によって公的に読まれた。また、聖人たちの名前を記すのにもディプティクは用いられた。
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