時代による定義の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 02:14 UTC 版)
「アロマテラピー」の記事における「時代による定義の変遷」の解説
鳥居鎮夫は、アロマテラピー(アロマセラピー)の定義は時代によって変遷があると指摘している。また、国によっても意味は異なる。 精油を使って病気を治す技術 精油を体内に取り込む技術 精油の香りを嗅いで体と心を癒す技術 フランス語の「アロマテラピー」は、「精油を使って病気を治す技術」を意味した。フランスでは医療として医師が行ったが、伝播したイギリスでは主に美容目的で行われ、アロマセラピスト(香料治療師)は医者ではなかったため、「病気を治す」という表現を避け、「精油を体内に取り込む技術」とされた。時代が下るとイギリスなどでは、これに「精油の香りを嗅いで体と心を癒す技術」といった意味が加わった。前の2つは精油の薬理作用を基礎とする定義であり、最後の1つは嗅覚刺激によるものである。アロマテラピー(アロマセラピー)は、時代や国、業界によって、意味するところが異なる。日本では、自然の香りを楽しむ森林浴などもアロマテラピーに含むこともある。 現在では、美容を目的としエスティックサロンなどで行われる「エステティック・アロマセラピー」と、病気の治療や予防、症状の緩和を目的とし、医療、看護、介護で行われる「メディカル・アロマセラピー」の2つの領域に大別される。日本では最初、「エステティック・アロマセラピー」はイギリス、「メディカル・アロマセラピー」はフランスの影響を受けたものが広まったといわれる。日本の医療では、民間の「アロマテラピー」との混同を避け、「アロマセラピー」と呼ぶことが多いが、フランス系(大陸系、医療系)が英語で、イギリス系(美容系)がフランス語でよばれていることになる。
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